« 「必要なモノ」と「欲しいモノ」 | トップページ | In the Soup 「東京野球」 »

2006/05/28

ハリー・ポッターと謎のプリンス

Fi2586330_0e こんなに新作を待ち焦がれて、もう、発売日の何ヶ月も前から予約してさ、
こどもみたいに、発売日を指折り数えてワクワクして・・・・って本は、俺に取って本当に滅多に無い。

なんで、こんなに夢中になるんだろうか?
一話一話は、ありふれたファンタジーのような気もするんだけどね~。

この作品が、他の本と一線を画してる理由で良く言われてるのは
世界感の構築が細部までしっかりとされてる
魔法や登場人物、アイテムの英語名が面白い(日本語訳では純粋には楽しめないけどね)。
登場人物が魅力的(作者の頭の中でしっかりと作りこまれてる、その関係性も)。
楽しい想像力の使い方をさせてくれる情景描写
誰もが、子供の頃に一度は想像した「魔法を使ってみたい」という願望をくすぐる
闇の存在もたくさん出てきて、しかもそのバランスが良い
etc...etc...

とにかく沢山あるんだけどね、俺が感じた他の2つの要因。
推理小説的要素があって、早く最後まで読みたくなる
ハリーが冒険を達成するのに必要なものが、必ずさりげなく物語り中に散りばめられていて、
「それが、そういう役に立つのか!」とか「それが、ここで出てくるのか!」とかね、思っちゃう訳ね。
で、それを解った上でまた読むと、「なるほど~。確かにしっかりと前フリになってるな」なんてね、1度目とは違う感想を味わえる。
そして、新作を読んでる時は「何が(誰が)、キーになるんだろう?」って推理しながら読んじゃってる。
こういう読み方が出来る本は面白いよね。

そして2つ目は、(日本の場合は)出版社も関係あると思う。
静山社。こんなに情熱を持って、この本を手懸けれた会社(人)は、ここ以外に無かったに違い無い!と思わせられる

小さい出版社だったこの会社の現社長でもあり訳者でもある松岡さんが、後に日本版の表紙・挿絵を担当する事になる友人のダン・シュレシンジャーからこの本を紹介されて、何よりもご本人が、この本の魅力の虜となった事。
その気持ち・熱意があったからこそ、日本語訳の版権を獲得出来たんだろうし、その後も色々な人の見返りを求めない善意に支えられて、国内では無名の1作目「ハリー・ポッターと賢者の石」が発売されるに至ったっていう話は、そのエピソード自体が人が持ってる優しい魔法のようで、心が打たれる。
この本を出版するのに、こんなに相応しい会社は、もう無いだろう。って感じさせられちゃうんだよなぁ。

静山社の初代社長(故人)であった訳者:松岡さんの旦那さんは、「一度でいいから、静山社の本をベストセラーにしてみたい」というのが夢だったそうだ。
訳者:松岡さんがハリーに出会ったのは、夢半ばで倒れられた旦那さんの遺志を継ぐ事を決心して、出版の世界に入られてから半年後の事だったらしい。

なんて巡り合わせだろう。
こういう素晴らしい巡り合わせには、絶対に、「純粋な想い」っていうエッセンスが必要だったはずだ。

「素晴らしい物語」を「この物語も誰よりも愛している人(の一人)」が訳して、「素晴らしい出版社」から「多くの人達の優しさに支えられて」世に出された本なんだから、間違い無く感動に包まれるよね。うん。

« 「必要なモノ」と「欲しいモノ」 | トップページ | In the Soup 「東京野球」 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1208540/29275370

この記事へのトラックバック一覧です: ハリー・ポッターと謎のプリンス:

« 「必要なモノ」と「欲しいモノ」 | トップページ | In the Soup 「東京野球」 »

2013年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30