« 「私立探偵 濱マイク」シリーズ 映画版とテレビ版 | トップページ | 漱石さん、ご到着ー。 »

2007/02/16

城山 三郎 「落日燃ゆ」 ~ホントに勉強になったし、考えさせられた1冊だわ~の巻

Fi2621847_1e そういえば、ここ1~2週間、訪問者数が数十件ってのが割と続いてるんだけどね、
訪問者リスト見ても、ドブログ内の人はそんなに来てないんだよな~。
誰が見てるんでしょ!? ま、それはさて置き。

城山 三郎の「落日燃ゆ」。
昨日、読み終わりやした。
改めて、色々考えさせられたし、本当に勉強になった1冊だった。

大雑把な内容は(文庫本の背表紙より)
東京裁判で絞首刑を宣告された七人のA級戦犯のうち、ただ一人の文官であった元総理、外相広田弘毅。
戦争防止に努めながら、その努力に水をさし続けた軍人たちと共に処刑されるという運命に直面させられた広田。
そしてそれを従容として受け入れ一切の弁解をしなかった広田の生涯を、激動の昭和史と重ねながら抑制した筆致で克明にたどる。
毎日出版文化賞・吉川英治文学賞受賞。


というもの。
硬くて、重みのある内容ながら、なかなか読みやすい文体で、段落分けもこまめにされてるので、意外にすっと読めた。
広田 弘毅の人柄、経歴、昭和史の織り交ぜ方のバランスがとっても良く取れてて、偏りを感じずに読めたのも良かったと思う。

政治に関するものってね、どうしても筆者の立ち位置や、それを通して“何処・誰”を弁護したいのかってのに本の内容が支配されちゃってさ、「都合の良い事実」だけの羅列になってるような反吐の出そうなのが沢山あるんだと思うけどね、この本は、俺が読んだ限りでは、そういう偏りを感じなかった。


例えば、日本国首相の靖国神社参拝が他国から非難されてるって事についてね、
俺自身は、参拝に賛成出来なかった。
「侵略した側の日本」の首相が、された側からの反発を無視してまで参拝する意味があるとは思えなかったからね。
(とはいえ、中国とかの「何かにつけ日本を悪者とし過ぎる教育の在り方や、イチャモン外交」にも反感はあるけど。)
とにかく、何となく賛成出来ないっていう、感情論を出きってないものだったと思う。

だってさ、そもそも「A級戦犯には、どういう人達がいて、戦争に対してどういう役割を担ったのか」ってのも知らない癖に、ただ漠然と賛成出来ないって思ってたんだから。
弱いよね。
勿論、この1冊を読んだだけでね、それに対して深い根拠を元に物申せる程の事実を知りえた。とは決して思えない。
けど、自分が如何に浅い所で、靖国神社参拝について考えていたかって事には気付けたと思う。

そして、それは、靖国神社参拝を批判する側の国(民)にも、言えるんじゃないだろか。
果たして、A級戦犯に誰がいたか、どういう人物がいたか知ってて、批判してるんだろうか?
実際には、戦争を回避しようとしてた人物も、戦争勃発当時の立場なんかの所為で、A級戦犯になってた人も、意外にいるんじゃないだろうか?
国を代表する人物が他国を代表する人物に対して批判する場合、感情論だけでの批判では、幼すぎるし、単なる文句でしかない。
そこには、裏付けとなる根拠(事実)が無いと、無意味だよね。

そもそも、戦犯裁判ってさ、日本が負けたから日本人が裁かれたんであって、もし日本が勝ってたら、日本は裁く側に居たんだよね。

でも、それでも、そこまで考えてもね、俺は首相の靖国神社参拝には、やっぱり賛成出来ないけどね。

そ~んな事を、この本を読んで考えさせられました。
まだ、未読の方。 ぜひ、一読あれ。
そして、色んな人が、色んな立場で、色んな考え抜いた意見を持てれば、この本は、その存在意義をまっとう出来るのではないじゃろか。と思ふよ。

« 「私立探偵 濱マイク」シリーズ 映画版とテレビ版 | トップページ | 漱石さん、ご到着ー。 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1208540/29275451

この記事へのトラックバック一覧です: 城山 三郎 「落日燃ゆ」 ~ホントに勉強になったし、考えさせられた1冊だわ~の巻:

« 「私立探偵 濱マイク」シリーズ 映画版とテレビ版 | トップページ | 漱石さん、ご到着ー。 »

2013年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30